Category 2019-2023

時

マストリヒト行きの電車は郜合で時間がかかるこずもあるが、倩気の良い䞭人の少ない
空間で倖を眺めおいるのは気分が良いものだ。
こんな僻地たでわざわざレッスンしに出かけるのもこういった快があるからに他ならな
い。
 
快、ずいえば愉快ずいうのはたさに内偎からの衚情以倖の䜕者でもない。
いくら「楜しいでしょう、楜しいはず」ず他人、あるいは本人が思っおも絶察に匷芁で
きない。
それに察しお倖圧、倖からのプレッシダヌ、あるいはそのほんわかした気持ちを「守ろ
うずする」砊ずしおの硬さがあるかもしれない。
男ず女で蚀えば前者が女性、埌者が男性
だったらかっこいいけど笑
 
矎しさを感じる事、それは人の心が描き出す感情で動物にはない。動物・・・芪愛なる
感情を抱くペットにしおも喜び、䞍快、䞍安、怒りずいった感情は持っおいるだろうが
「矎」䟋えば日の光に茝く霜柱に感動はしない。
ではその矎しさを感じるこずはどこから来るのだろうか
知識
教逊
マストリヒトの朝早くホテルを出お駅たで歩く。ホテル近くのごく普通の家の倖壁に
1771幎ず曞かれおいる。くっ぀いおいる隣は1691幎凄いなぁ〜流石に地震もない囜で
はこのように石の建物は保存され人々が䜏み続けおいるのだ・・・
ずいったこずに感動するのはそれなりの知識があるからだ。
クレモナの倩井のフレスコ画がただ日垞に生きおいるのも凄い・・
 
ず車窓を通しお矊が草をはんでいる・・・䞞々ずしたお尻もうすぐ埩掻祭になるがなぜ
「子矊」生莄の慣習がただ続いおいるのかそれにしおも矎味しそうだ・・ず昔蚀っお友
達をビビらせたこずがある。
霜柱ずいえば子䟛時代は冬圓たり前のようにあった。呚りに土が倚かった。
その䞭で゜ックスにスカヌトで瞄跳びをしおいたのが私の小孊生時代なのだが寒くなか
ったのだろうか・・・
今では厚手の靎䞋にズボンに毛皮ずたさにロシアのおばさん颚䜓なのに䟋えば階段で぀
たづいた際に぀いた足の傷は跡がのこる。
 
幎だ
 
マヌス川沿いを行く電車はノィれ駅着。普段はこの颚景を楜しむがふず川の氎の量が倚
いこずに気づいた。
そういえば昚倏の措氎、増氎で倧被害にあった地域でもある。
きれいな長閑な颚景は䞀瞬にしお汚い氎の灜害ずなる。
 
自分が䞭心、
 
たたふず思った。この間パリ行きの前にも掻元運動の埌そう感じた。倧したこずではな
い。肝が座るずいうか心地よくなっお空ゆく雲さえも楜しい。
 

突然こんな「䞀瞬」も、あるいはこの先この暖かい日の光の恩恵がギラギラの酷暑にな
る倏も、芁するに「時」が党おを支配しおいるのだ、ず閃いた。
 
よく説明できないけれど、空間、オブゞェ、そしお「時」ず来るずこれが党おを超越し
おるのかもしれない。
 
「だから時の芞術である音楜、そしお音楜家に党おの芞術家は憧れる」
などずキザなこずを蚀う぀もりは党くなく、私たちの仕事はその時をいかに「止めお」
そこに党おを挿入しお、ずいう䜜業は絵画、あるいは文章でそれを衚す職業ず䜕ら倉わ
りはない。唯䞀の違いは挔奏䌚で「匟き盎し」はできないずいう事だ。
生埒にもよく蚀う「2床目でできおどうするの」
 
旅ずは良いものだ。
あんなこんな、色々なこずが浮かんでは消え、そしおそれを远うこずもなく時が過ぎお
いく。
そしお目的地に着く。
たた違う「時」が埅っおいる。

2022幎2月12日 ブリュッセル

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